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2017.10.12
危ない、東京賃貸事情!!
先日、あるセミナーに参加してきました。内容は、オーナー様をヒヤヒヤさせるセミナー
でした。世田谷区若林の70 坪の土地を所有されるオーナー様が土地有効活用のためあるディベロ
ッパーにご相談された内容です。これは、実話・・・です。世田谷区若林と言えば閑静な住宅街。マンション需要も多いと思われる場所。
ディベロッパーは土地有効活用提案のためオーナー様にマンション建築の市場調査を行い
ました。調査方法の一つとして、HOME’S の資料からマンションの動態調査を行い、対象地域のワ
ンルームマンションの登録件数に対し、問い合わせ件数を比較したところ、危ない事情が
確認できたのです。なんと、ワンルームマンションの登録件数に対し、問い合わせ件数が、圧倒的に少ないの
です。つまり、この地域のワンルームマンションは供給過剰状態となっており、土地有効
活用としてワンルームマンションを建設しても、供給過多の為、当初は良くても早い段階
で空室リスクを背負う状況となり、家賃下落、目論見の利回りの確保が困難という報告が
なされたのです。人の集まる東京都心で、そんなことが考えられるのか!? 実は、既にそれが始まってい
ることを私たち不動産業者は実感しています。少子高齢化、いざなぎ景気を超えたと嘯く政府、景気が良いと言いながら、世帯収入は増
えておらず、景気のいい話は聞かないし、全く実感が感じられません。そんな中で、空室
が増えているのは必然なのです。結果、家賃を下げて他の物件と競争しなければならなくなるのです。
ディベロッパーからの提案は以下の通りです。
・ワンルームマンション(12 世帯)の建設よりは、ディンクスタイプ(カップル向け:
40 ㎡~ 45 ㎡:6 世帯)のマンションの建設を提案。【理由1】ワンルームマンションは、回転率が速いが、ディンクスタイプは定着率が高く
長く居住していただくことができ、第一子の誕生くらいならディンクスタイプで居住可
能。【理由2】ワンルームマンションは通常3 ~ 4 階建であれば、エレベータを設置せず、
月々のランニングを抑えることが出来るが、今後は3 階建てであってもエレベータが無
いと競争に勝てない。今回提案の3 階建てディンクスタイプにも当然にエレベータを採
用し、長期安定入居を獲得する。【理由3】エコキュート等を採用し、オール電化:光熱費0 物件とする。一度光熱費0
物件に入居すると他の物件には住めなくなるというディベロッパーの調査報告がある。【理由4】地域の供給過多による空室リスクや家賃の下落の影響が無く、長期安定の賃
料収入が見込める。以上が、今回のセミナーの内容でした。
オーナー様目線の懇切丁寧な説明に、オーナー様思いのディベロッパーはあるもんだな~
っと思いつつ、時代の変化に少々不安を感じるセミナーでもありました。今後、資産の入替えや、新築物件の建築をお考えのオーナ様の参考になればと思います。
【オーナ様紹介】 清澄白河:田巻屋 様
私が、清澄白河に住み始めた時に、一番お世話になったオーナー様です。
創業100 年の呉服田巻屋様は、まさに地域の生き字引!! 今もこの地域のことで解ら
ない事があったら、田巻屋に聞けば、一発回答!!
また、オーナー業としても、多くの収益物件をご所有され、ほぼ満室賃貸中!!
収益物件に対する会長の目利きは抜群で、賃借人様思いの素晴らしいオーナー様です。
今後とも、宜しくお願い申し上げます株式会社不動トレード/有田 賢也